ドライプルーンは生の4倍の糖でも1回の量で血糖値は抑えられる

ドライプルーンは生の4倍の糖でも1回の量で血糖値は抑えられる

プルーンの甘さには、食べた直後の血糖にほとんど反映されないフルクトースという果物の糖が含まれています。

食物繊維も、生の100gに1.9g、ドライの100gに7.1g入ります。

そのためプルーンは、量を基準に留めて食べる限り避ける必要がありません。

ここからは、プルーンが血糖値に与える影響と、生とドライの選び方を取り上げます。

この記事でわかること
  • 甘さの一部は血糖にほとんど出ないフルクトース
  • ドライは糖分も食物繊維もまとめて濃くなる
  • 生は果物の目標量の中で量を決める
  • 同じ糖分になる重さは生100gに対しドライ約26g
  • ドライは軽さにつられて量が増えがち
  • 食事ではなく間食の菓子と置き換える

参照元:日本食品標準成分表 プルーン 生 | 文部科学省 食品成分データベース

目次

プルーンの甘さのうち血糖値へ反映されない糖

プルーンの甘さのうち血糖値へ反映されない糖

果物のGI値が低い理由は、食べた直後の血糖値をほとんど上げない糖を含む点にあります。

フルクトースがその糖質で、どの果物にも共通する成分です。

プルーンにはもう一種類、糖アルコールという糖が含まれます。

糖アルコールは体への吸収が少ない糖で、血糖値に関わる量からは差し引いた分が目安です。

果物の食物繊維にも、便秘の予防に加えて血糖値の急な上昇を抑える働きがあるといわれています。

参照元:グリセミックインデックスとその活用 | 日本糖尿病学会誌 参照元:食物繊維の必要性と健康 | 厚生労働省e-ヘルスネット

水分が抜けたドライは生の4分の1の重さで同程度の糖になる

水分が抜けたドライは生の4分の1の重さで同程度の糖になる

同じ重さで比べると、血糖値に関わる糖の量は生とドライで大きく違います。

水分が抜けたドライは生の4分の1の重さで同程度の糖になる

可食部100gあたりの値は、次のとおりです。

成分生ドライ
エネルギー49kcal211kcal
利用可能炭水化物 単糖当量10.8g42.2g
食物繊維総量1.9g7.1g
糖アルコール0.7g12.1g
カリウム220mg730mg

ドライは水分が抜けている分、少ない重さに生と同じ量の糖が詰まっています。

質量が同じ糖分で比較してみると、次のとおりです。

食べるとき糖分10.8gにあたる重さ
生100g
ドライプルーン約26g

ドライプルーンは、生の4分の1ほどの重さで生と同程度の糖を含みます。

参照元:日本食品標準成分表 プルーン 生 | 文部科学省 食品成分データベース 参照元:日本食品標準成分表 プルーン 乾 | 文部科学省 食品成分データベース

食事全体のGI値が高いほど糖尿病の発症が多い傾向

食事全体のGI値が高いほど糖尿病の発症が多い傾向

GI値は、糖質を含む食品を食べた後の血糖値の変化を、基準食との比率で表したものです。

グリセミックロードは、糖質の含有量にGI値を掛けた値を指します。

GI値が低い食品でも、食べる量が増えたときはグリセミックロードが上がります。

国内の追跡調査では、食事全体のグリセミックロードが最も高い群の女性で発症リスクが1.52倍でした。

脂肪を多く取る男性でも、GI値の高さとリスクの上昇に傾向がみられています。

参照元:果物1日200gのすすめ | 厚生労働省e-ヘルスネット 参照元:食事のGI・GLと糖尿病発症との関連 | 国立がん研究センター 多目的コホート研究

ジュースとエキスは容器の表示から糖分を読み取る

ジュースとエキスは容器の表示から糖分を読み取る

プルーンのジュースとエキスでは、容器の表示から糖分の量を読み取るようにします。

生とドライは成分表の値が決まっている一方で、ジュースやエキスは商品ごとに濃さが違うためです。

容器の栄養成分表示にある炭水化物の量と内容量から、1回に飲む分の糖分を見積もれます。

とくにエキスは濃縮した商品であり、少量でも入る糖分が多くなります。

参照元:日本食品標準成分表 プルーン 生 | 文部科学省 食品成分データベース

食べる順番や時間帯より取り入れるプルーンの量が血糖値を左右する

食べる順番や時間帯より取り入れるプルーンの量が血糖値を左右する

食後の血糖値の動きには、GI値のほかにいくつかの要因が関わります。

影響する要因
咀嚼回数
食べる順番
食事時間
唾液の分泌量
消化酵素の分泌量
胃の蠕動運動の状況

食事の中で食べる順番も、その要因の一つです。

ただしこれらが変えるのは糖分の吸収の早さで、取り入れる糖分の量は食べた量で決まります。

プルーンで自分が決められるのは、生かドライかの選び方と、1回に食べる量です。

選び方と量を事前に決定するようにすると、外食が続いた日や間食の時間がずれた日でも、取り入れる糖分は変わりません。

参照元:グリセミックインデックスとその活用 | 日本糖尿病学会誌

カリウムが水分の抜けた分だけ濃くなる仕組み

カリウムが水分の抜けた分だけ濃くなる仕組み

水分が抜ける分だけ、同じ重さに成分が詰まります。

生とドライで変わる成分の量は、次のとおりです。

カリウムが水分の抜けた分だけ濃くなる仕組み
項目生100gドライ100g
水分86.2g33.3g
カリウム220mg730mg

カリウムだけでなく、糖分も食物繊維も同様に濃くなります。

食物繊維は大腸で腸内細菌に分解され、短鎖脂肪酸や乳酸が作られます。

この酸が大腸内を酸性に保つため、善玉菌が増える環境に近い状態です。

食物繊維を多く取るほど、排便の量や回数が増えると報告されています。

食物繊維を取り入れるためにドライを選んでも、糖分も一緒に吸収されます。

食物繊維の目標量と実際の平均で比較すると、男性は届いていません。

足りない分をドライで埋めようとすると、食物繊維より糖分が多く増えます。

参照元:日本食品標準成分表 プルーン 乾 | 文部科学省 食品成分データベース 参照元:食物繊維の必要性と健康 | 厚生労働省e-ヘルスネット

ドライフルーツは重さを抑えて生の果物で200gを目指す

ドライフルーツは重さを抑えて生の果物で200gを目指す

糖尿病患者の場合、糖質を多く含むドライフルーツは、生の果物より軽い重さに抑えます。

シロップ漬けの缶詰も糖質が多く、同じ考え方で量を決めます。

果物の目標量は1日200gで、皮と芯を除いた重さのりんご1個ほどが目安です。

この目標は生の果物を想定しており、ドライの果物は含まれていません。

実際の摂取量は、1日あたり平均約93gに留まります。

足りていない人が多いため、避けるのではなく量を決めて食べるほうが望ましいです。

食事の指示を受けている人は、その指示の範囲を守ってください。

参照元:果物1日200gのすすめ | 厚生労働省e-ヘルスネット

ヨーグルトやデーツと置き換えるときの量の決め方

ヨーグルトやデーツと置き換えるときの量の決め方

プルーンは、普段食べている甘いものと置き換えて考えます。

ヨーグルトへドライプルーンを加える日は、加えた分も甘いものの量です。

デーツのような別のドライフルーツと一緒に食べる日は、合わせて計算します。

目安にする量は、次の順番で決められます。

量を決める順番
  1. 生かドライかを選ぶ
  2. 容器の表示か成分表で炭水化物の量を確かめる
  3. その日の甘いものの量へ足す

食べる分だけを皿へ取り分けると、糖分を取り過ぎてしまう心配が減ります。

食事の代わりにする食品ではなく、甘いものの置き換えとして計算します。

どこまでを目安にするかは検査の値で変わるため、次の診察の際に確かめてください。

参照元:果物1日200gのすすめ | 厚生労働省e-ヘルスネット

この記事の監修者

大学病院で糖尿病・内分泌内科の臨床医として経験を積み「リサーチマインドを持った診療」をモットーに日々研鑽を積んでまいりました。当院が少しでもあなた様のお役に立つことが出来れば幸いです。

■経歴
平成21年3月 金沢医科大学医学部医学科卒業
平成21年4月 杏林大学病院 初期臨床研修医
平成26年1月 金沢医科大学病院 糖尿病・内分泌内科学教室
平成30年4月 金沢医科大学病院 助教
平成30年9月 金沢医科大学大学院医学研究科 博士課程修了
令和3年1月 金沢医科大学病院学内講師
令和5年6月 Gran Clinic(石川県金沢市)院長

■所属学会
日本内科学会 認定医
日本糖尿病学会 専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本腎臓学会
日本内分泌学会

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