食後血糖値のピークを抑えるために知っておきたい生活の仕方とは

食後血糖値のピークを抑える。知っておきたい生活の仕方

食後しばらくしてから、仕事に集中できなくなったり眠くなったりする現象に悩まされている人は少なからずいるのではないでしょうか。

食後、急激に血糖値が上昇したあとに低下する現象は、血糖値スパイク隠れ糖尿病と呼ばれています。

人間の代謝機能と関係している糖尿病は、基礎代謝が低下し始める40代以降を機に罹患する頻度が増す病気です。

一度糖尿病になると、合併症やがんをはじめとする生活習慣病になるリスクが上昇し、複数の病気を抱える人も少なくありません。

いつまでも若々しく健康的な生活を継続していくためには、日頃から規則正しい生活習慣を心がけるのが大切です。

今回は、食後血糖値のピークを抑えて、糖尿病を防ぐために心がけたい生活習慣について具体的に説明していきます。

この記事でわかること
  • なぜ食後に血糖値が上昇するのか
  • 食後高血糖を放置してはならない理由
  • 食後高血糖を防ぐための生活習慣
目次

なぜ食事を摂ると血糖値が急上昇してしまうのか

基本的な糖の摂取源食べ物

人間が生きるために必要な糖質やたんぱく質などの栄養素は、食事を構成する食べ物に多く含まれます。

特に血糖値の上昇を招く糖質は、筋肉の合成や体温を維持して体力を保つ重要な栄養素です。

食事で摂取されたブドウ糖は腸管から血液中に入り、インスリンの作用で身体中の細胞に届けられてエネルギーになります。

人間はエネルギー不足に備えて、肝臓で糖新生という作用により糖分が作られますが、基本的な摂取源は食べ物です。

食事で摂取した糖質は、食事を摂らない間の栄養源として消費され、食事前血糖値は最も少なくなります。

そのタイミングで食事を摂ると、食べ物に含まれる糖質が一気に取り込まれ、血糖値が必然的に増加します。

すると血糖値を是正しようとインスリンが大量分泌されて血糖値が急降下するため、身体が上手く順応できません。

食事からしばらく経つと眠気や倦怠感を覚えるのは、こうした仕組みによるものです。

血糖を適正な値に保っているのは食事とホルモンの分泌

食事とホルモンで血糖値を正常に保つ

人間は食事による糖質の摂取と、インスリンやグルカゴンなどのホルモンによって血糖値を調整しています。

血糖値は食後で140mg/dL空腹時で70〜100mg/dLが正常とされています。

血糖値を上げる方法は、食事による糖の補充とグルカゴンなどのホルモンによる調整です。

血糖が不足すると、はじめに脳の視床下部が反応して摂食中枢を刺激します。

摂食中枢が反応すると空腹感を覚えると同時に、血糖を上げるためにグルカゴンを分泌させます。

そこで食事で血糖を取り込みますが、血糖が吸収されるまでにはある程度時間が必要です。

その間、低血糖に陥らないようグルカゴンなどのホルモンが作用します。

グルカゴンをはじめとするホルモンは肝臓で生成されたグリコーゲンをブドウ糖に変えて血液中に放出し、低血糖を防ぎます。

食後に血糖が上昇するまでの時間は、食事内容や摂取量、年齢などによってさまざまです。

一般的に食後血糖値が上昇しピークに達するまでには、おおよそ30分〜1時間かかります。

ここで糖質を多量に摂取し、食後の血糖値が正常値を上回った場合は適正な値まで下げなければなりません。

そこで血糖値を下げる働きを担うのが、インスリンです。

血糖が適正な量を上回ったのを視床下部が察知すると、膵臓からインスリンの分泌が開始されます。

そして血液中の糖分を全身の細胞に取り込ませ、体内の栄養分として代謝させます。

このように食後に血糖値が急上昇し、インスリンの作用で急降下するという急激な変化によって引き起こされるのが眠気や倦怠感です。

インスリンの効果が出るまで約2時間必要ですが、ここで血糖値が急上昇しても、正常に戻ると眠気などの症状は解消されます。

このように、私たちの身体は食事摂取とホルモンのバランスによって血糖の適正な値を保っています。

気をつけておきたい食後血糖値の乱高下が引き起こすさまざまな影響

血糖値の変動を小さくして抑制

糖質を多く含む食べ物を摂る習慣がある人は、食事でより多くのブドウ糖を取り込むため、食後の血糖値も急上昇します。

食後の血糖値は140mg/dLが適正ですが、甘いものや炭水化物を多く摂取すると、血糖値が急上昇して正常値以上に高くなります。

その時に摂取した食べ物がたまたま糖質を多く含んでいたために、食後の血糖値が急激に上がるのは誰にでもある現象です。

しかし糖質を多く含む食べ物を常に摂取している場合、食事によって正常値を上回るほど血糖が上昇する現象が日常的に起こります。

血糖値が急上昇した分、適正な値に戻そうと身体が働いた結果起こるのが、血糖値の急降下です。

血糖値の急降下。適正値に戻そうとした結果起こる

血糖値スパイクとも呼ばれる食後血糖値の乱高下が日常的に起こると、血管の壁に負担がかかり、やがて動脈硬化や血管内のプラークを形成させます。

動脈硬化や血管内のプラークは心筋梗塞をはじめとする心疾患や、脳梗塞といった脳血管疾患を引き起こします。

さらに懸念されるのは、長期間に及び血糖値が乱高下すると膵臓に負担が生じてインスリン不足に陥る点です。

膵臓の機能低下はインスリンの分泌量を低下させたり、作用そのものが弱くなったりするだけでなく、糖尿病の直接的な原因にもなります。

糖尿病をはじめとするさまざまな疾患を防ぐには、食後急上昇する血糖のピーク値を可能な限り低くして、血糖値の変動を小さくする働きかけが大切です。

食後血糖のピークを抑えるには生活習慣の見直しが必要

食事・運動・睡眠等日常生活を見直す

血糖値の乱高下を起こさないためには、インスリンを多量に分泌させるような食後血糖値の急上昇を防ぐとよいです。

血糖値を急上昇させるような食事を避けて、可能なかぎり食後血糖のピーク値を低くするとインスリンの分泌量が抑えられ、血糖値も緩やかに下がります。

そのためには、糖質を摂りすぎない食事と体内に取り込まれた糖質の消費量を増やせるような身体づくりが必要となります。

こうした身体をつくるためには基本的な食事や睡眠、そして運動といった日常生活習慣の見直しが必要です。

なかでも運動習慣は以下のような働きを持つため、糖代謝に大きく関与します。

  • 身体活動量を高めて1日あたりに必要な糖質量を増やす
  • 食後、血液中で高まった糖質の消費量を増やす

1日で必要な総エネルギーの約50〜65%が、1日あたりで必要な糖質量とされています。

そして1日の総エネルギー量を決めるのは、年齢ごとの基礎代謝量と身体活動量です。

基礎代謝は年齢を重ねるにつれて低下していきますが、運動習慣がある人は骨格筋量や身体活動量が高いため基礎代謝は下がりません。

つまり、年齢に関係なく運動習慣があったり身体活動量が高かったりする人は、日常的に運動習慣のない人よりも1日に必要な総エネルギー量が多いということです。

高齢者でも持病なく健康的に過ごしている人は、トレーニングや散歩を日課としています。

これまで運動する習慣がなかった人は、食生活の見直しに限らず、1日あたりの自分の活動量も振り返ってみるとよいでしょう。

食事内容や食べる順番を工夫する

様々な栄養素をバランスよく摂取

食後高血糖の予防について重要度が高く、多くの人で改善が必要なもののひとつが食事です。

食事の献立や食べ順の改善は、食後高血糖の予防に欠かせない要素です。

食事は各家庭で味付けが異なったり、食べ物の好みが違ったりするため、糖質の摂取量自体も個人差があります。

食生活で見直さなければならない点として挙げられるのは、主に食事内容食べる順番の工夫です。

食事量も見直しが必要な要素の一つですが、食事内容と食べる順の見直しによって食べる量もある程度抑えられます。

特に食事内容の見直しは重要性が高く、食べる順番だけを見直しても糖質の摂取量が抑えられるわけではありません。

毎回の食事には、炭水化物以外の野菜やたんぱく質類を豊富に含む食材がバランスよく含まれているのが大切です。

食事内容の見直し

食事内容の見直し。いちばん大切なのは糖質の摂取量

食事内容を見直す際にいちばん大切なのは、糖質の摂取量です。

前述したように、1日に必要としている総エネルギー量の50〜65%が、糖質摂取量となっています。

特に麺類やパン、お菓子類は白米や芋類に比べ糖質が豊富なため、それぞれの食材に含まれる糖質量を知っておくのが大切です。

糖質を多く含む食材を食べる場合は、一食当たりに摂取する糖質の量を減らす必要も出てきます。

さらに食後の血糖値の上昇を少しでも抑えるには、適切な糖質の摂取量と豊富なミネラルやビタミン類、食物繊維といった栄養素の摂取も必要です。

特に食物繊維は血糖値の上昇を防ぐ作用を持つ栄養素であるとの理由から、食後血糖値のピークを少しでも下げたい人にとっては欠かせません。

食物繊維を多く含むブロッコリーなどの緑黄色野菜やきのこ類は、ビタミンも豊富に含んでいます。

さらに糖質の含有量が炭水化物より圧倒的に少ないため、一食当たりに摂取する糖質量を減らした分を緑黄色野菜で補う方法も効果的です。

そして筋肉や熱量源となるたんぱく質は、栄養不足にならないよう充分に摂取する必要があります。

日本人の食事摂取基準(2020年版)で定めている一般的成人が1日に必要とする糖質の摂取量は、体重1キロで0.8グラム以上と定められています。

つまり、体重50kgの成人女性の場合、少なくとも1日で約40グラム摂取しなければならないということです。

そのため食事内容を見直す際は、極端にたんぱく質を多く摂取していない限り、肉や野菜の摂取量を減らす必要はないでしょう。

パンやパスタを食べる習慣のある人は、小麦だけで作ったものではなく全粒粉やライ麦を使用したものを食べるようにするのも効果的です。

ほかにもキヌアやチアシードといった穀物類は、糖質だけでなくたんぱく質も豊富に含んだスーパーフードとして注目されています。

野菜が苦手な人は、スーパーフードを積極的に取り入れながら、バランスの良い食事となるよう献立を工夫してみましょう。

食べる順番は野菜から

食べる順番は野菜から。脂質や糖質の吸収を和らげる

日頃から必要摂取カロリーを上回るような食事を摂り、食事摂取量の見直しが必要だと感じた場合は食べる順番も変えてみるとよいです。

単に食事摂取量を減らしても、いつものようにご飯やパンなどの炭水化物から食べ始めてしまうと、糖質が一気に吸収されて食後の血糖値を急上昇させます。

ここで大切なのは、野菜の次にたんぱく質、そして最後に炭水化物や果物を摂取するという順番を守る点です。

食物繊維には、炭水化物や肉類から取り込まれる脂質や糖質の吸収を和らげる作用があります。

糖質の含有量が少ない野菜やたんぱく質を先に摂取しておくと、糖質を身体に取り入れる前に、ある程度の満腹感が得られます。

さらに食べる順番を工夫するだけでなく、それぞれの食材をよく噛み、時間をかけて食べるのが大切です。

よく噛み時間をかけて食べる

せっかく食べる順番を工夫しても、よく噛まずに体内に取り入れてしまうと、食べ物が胃のなかで一緒になります。

すると、腸管から吸収する段階で野菜類やたんぱく質などと同時に体内に取り込まれてしまうため、野菜から食べる意味がありません。

食べる順番を工夫するのは、食物繊維やタンパク質を身体に取り込んでから糖質を吸収させるのが目的です。

そのためには、それぞれの食材をよく噛んで食べきり、次の食材に手をつけるまでの間に10〜15分程度の休憩を挟みましょう。

こうした工夫を継続していくと、完食前に満腹感が得られるため、炭水化物だけでなく食べる量自体も徐々に減っていきます。

十分な水分摂取

水や甘味のないお茶を十分摂取する

食後血糖値の上昇を抑えてピーク値を低くするには、食事以外に、十分な水分摂取も大切です。

健康な成人が1日に必要とする水分摂取量は、体重1kgあたり約35mLとされています。

つまり、体重50kgの健康な成人女性が必要とする1日に必要な水分量は、1,750mL程度ということです。

しかし、スポーツをしたり家事で動き回ったりする場合は、それ以上に水分を摂らなければなりません。

水分は、必要なミネラル分を豊富に含むだけでなく、ビタミンや炭水化物の分解を促進する作用があります。

さらに体内で不要な糖質や塩分を体外に排泄させるような働きかけや、脂質の排泄を促すような効果が期待できます。

ただしジュース類やスポーツドリンクなど糖分を加えたものではなく、水かお茶を摂取するのがポイントです。

野菜や果物のジュース、スポーツドリンクなどは人工甘味料を含んでいる場合が多く、たくさん飲むと高血糖の要因となります。

水分摂取をする際には、麦茶や緑茶といった甘味のないお茶類、水道水やミネラルウォーターの摂取を心がけてください。

コンビニなどの小売店で飲み物を購入する際は、成分表示を読んで人工甘味料や糖質、糖類といった表示が無いのを確認するのもよいでしょう。

水分からナトリウムやカリウムを得ると、過剰な血糖で血液がドロドロになるのを防げる利点もあるため、食事の際も積極的な水分摂取を心がけてみてください。

適正な体重と基礎代謝量を維持する

BMI値を把握して適切に体重管理

食後に起こる血糖値の乱高下に対処せずそのまま放置しておくと、糖尿病に罹患するリスクが一段と高くなります。

糖尿病や食後高血糖を指摘される人には、肥満や内蔵脂肪が蓄積しているケースが少なくありません。

体内に余分な糖質や内蔵脂肪が蓄積されている肥満は、インスリンの仕事量を増やします。

こうした状況が招くのは、体内の脂肪細胞がエネルギーを産生できずに基礎代謝量の低下を招くという悪循環です。

しかし定期的な運動を習慣づけて基礎代謝を高めておくと、1日のエネルギー消費量が増えて、体内に蓄積される無駄な糖質の量を減らします。

さらに運動によって筋肉への血流を促して仕事量を増やすと、エネルギーとなる糖質の必要量が増え、筋肉量も増加します。

血糖値を安定させるには、継続的な運動で基礎代謝を高め、効率的にエネルギーを消費できるような身体作りが大切です。

理想的なBMIを目安とした体重の維持

理想的なBMI。筋肉量なども総括的に捉える

さまざまな病気を予防するうえで欠かせないのが、標準体重の維持です。

標準体重は、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の発症を予防できる体重とされていて、BMI(体格指数)で22という数値が目安となります。

体重はBMIの数値によって3段階に分けられており、25以上が肥満、18以下であれば痩せていると判断されます。

ここで気をつけたいのは、BMI数値だけにとらわれず、自分自身の筋肉量なども総括的に捉える必要がある点です。

一見、糖代謝異常は太っている人に起こる健康問題だと認識されていますが、実は痩せている人でも十分起こり得ます。

痩せている人のなかでも運動習慣が無く筋肉量が少ない人の場合、基礎代謝が低いため正常な糖代謝が出来ていない可能性もあります。

そのため痩せているからといって油断せず、身体を動かして筋肉量を増やしていくのが大切です。

正常な糖代謝を目指すには、はじめに自分の体型を数値化して評価するところから始めましょう。

近年では、BMIや骨格筋の割合を自動的に測定できる体重計やダイエットアプリなどもあるため、気軽に自分の体格を数値化した評価が可能です。

筋肉量が足りない場合は、無理に筋力トレーニングを始めるのではなく、散歩をはじめとする身体への負担が少ない軽めの運動から始めていきます。

高血圧や脂質異常症などの診断をされている場合、無理な運動が狭心症発作などの引き金となる可能性があります。

心疾患に限らず、高血圧などの持病がある人は運動を始める前に、どの程度の運動であれば実施が可能か担当医師に相談してから始めてください。

有酸素運動と無酸素運動の実施

有酸素運動と無酸素運動。効率のよい身体づくり

運動するうえで欠かせないのが、有酸素運動と無酸素運動のバランスです。

有酸素運動と無酸素運動は異なる利点を持っているため、双方のメリットを活かすと効率のよい身体づくりができます。

体内に蓄えられた脂質や糖質をエネルギーとする有酸素運動は、内蔵脂肪の燃焼と蓄積を防ぐのに効果的な運動です。

短時間で筋肉の力を発揮させる無酸素運動は、筋肉の血流を促すとともに筋力をつけるためのエネルギーとして糖質を必要とします。

食後の高血糖を防ぐためには、有酸素運動と無酸素運動をバランス良く取り入れるだけでなく、適切な時間に実施するのも重要なポイントです。

食後血糖値の急上昇を防ぐには、食後に血糖値が上昇するタイミングを見計らって運動を開始します。

食事を摂取してから糖質が体内に吸収され、血糖値が上昇し始める食後約30分〜1時間を目安に運動を開始するとよいです。

消化管に負担をかけないよう実施する運動は散歩や早歩き程度とし、約30分〜1時間継続するとよいでしょう。

筋力の強化や蓄積した糖を少しでも減少させたい場合は、有酸素運動を始める前に筋力トレーニングで筋肉の血流を促すと効率的にエネルギーを消費させられます。

高齢の場合や長い間運動していなかった人は、無酸素運動や有酸素運動を本格的に始める前に、軽い体操などの準備運動をしっかりと行う必要があります。

そして持病がある人や足腰に何らかの疾患を抱えている場合は、運動でどの程度身体に負荷をかけてよいのかという部分も踏まえて、医師に相談してから始めてください。

良質な睡眠を心がける

睡眠の質は血糖値上昇の原因の1つ

一見、血糖と何ら関わりの無いように思われている睡眠も、実際は血糖値を上昇させる原因のひとつです。

人間の睡眠時間はおおよそ6〜9時間が適切とされていますが、適切な睡眠時間を取っていても良質な睡眠ができていないケースもあります。

近年の研究では、質の良い睡眠が人間のインスリン感受性を高める効果があるとも発表されており、良い値の血糖を維持するうえでも睡眠状況の見直しは欠かせません。

一般的に、睡眠には眠りの浅い状態のレム睡眠と深い状態のノンレム睡眠があり、両者がバランスよく周期的に繰り返されるという特徴があります。

特に脳が休息を取っている状態のノンレム睡眠は、自律神経の具合を整える働きを担う大切な睡眠の要素です。

ノンレム睡眠がしっかり確保できていなければ、睡眠の質が低下して身体的、精神的な疲れによるストレスが生じます。

ストレスが発生すると体内ではコルチゾールというホルモンが分泌され、食事を取っていなくても血糖値を上昇させてしまいます。

こうした睡眠に由来する血糖値の上昇を防ぐためにも、質の良い睡眠が取れるような工夫が必要です。

寝具の見直しといったものから、日中の活動と休息バランスの見直し、就寝前のカフェインや寝酒をやめるといった小さな生活習慣の改善から始めるとよいでしょう。

食後血糖値の急上昇を防ぐには日常生活全体の見直しが大切

日常生活全体の見直しが大切

糖尿病予備軍ともいわれている食後高血糖を防ぐためには、血糖が上昇する直前だけに目を向けるのではなく、日常生活全体の見直しが必要です。

食後血糖値の乱高下を放置しておくと、糖尿病だけでなく動脈硬化に由来する心疾患や脳血管疾患、さらには膵臓の疲労による膵臓がんのリスクも指摘されています。

日々の食生活を見直していくには、栄養バランスを考えながら献立を考えたり、食事の質を向上させたりといった工夫の積み重ねが大切です。

他にも運動や睡眠の見直しなど自己管理が欠かせないものが多く、自分一人で行うには大変だと感じたときには、家族の手助けも借りながら少しずつ行ってみてください。

歳をとっても健やかな毎日を送れるよう、無理なく実施できるところから始めましょう。

この記事の監修者

大学病院で糖尿病・内分泌内科の臨床医として経験を積み「リサーチマインドを持った診療」をモットーに日々研鑽を積んでまいりました。当院が少しでもあなた様のお役に立つことが出来れば幸いです。

■経歴
平成21年3月 金沢医科大学医学部医学科卒業
平成21年4月 杏林大学病院 初期臨床研修医
平成26年1月 金沢医科大学病院 糖尿病・内分泌内科学教室
平成30年4月 金沢医科大学病院 助教
平成30年9月 金沢医科大学大学院医学研究科 博士課程修了
令和3年1月 金沢医科大学病院学内講師
令和5年6月 Gran Clinic(石川県金沢市)院長

■所属学会
日本内科学会 認定医
日本糖尿病学会 専門医
日本抗加齢医学会 専門医
日本腎臓学会
日本内分泌学会

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